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Vol.4

JNA創立30周年記念事業

vol.04 適切なお手入れで爪を健康に Part2 ~専門医からの提言~

東 禹彦(ひがし のぶひこ)
東 禹彦(ひがし のぶひこ)

(東皮フ科医院院長)

50年にわたり爪疾患の原因や治療法に関する研究を行っている爪のスペシャリスト。医学博士、日本皮膚科学界認定専門医。日本皮膚科学会名誉会員。

ネイルの楽しみは健康な爪あってこそ。気になる症状や正しいケアについて爪の研究における第一人者、皮膚科医の東禹彦先生にお話を伺いました。


二枚爪にはトップコートを

―爪によくないことって何でしょう。

「二枚爪は、水仕事をしている人に多く起きるという研究結果があります。爪の水分は下の皮膚から補給されていますが、洗剤を使うと、爪の中の保湿成分が外へ流れ出ていくと考えられます」「もうひとつは除光液。しょっちゅう使っていると、保湿成分が抜けやすいですね。水分が十分にあれば、爪は透明です」


―二枚爪を改善する方法は?

「いちばんいいのはトップコートを塗ることです。処方はできませんが、患者さんに勧めることはありますね。とくに何がいいということはありません。トップコートを塗って膜をつくればいいんです。また、水仕事の際にはプラスチック手袋を着用することも良いと思います」


―マニキュアやジェルネイルは爪の呼吸を妨げませんか。

「爪は呼吸しないので、そういう問題はありません。水分を通すか通さないかという問題はありますが。私が計測したところ、水分を100%通さない製品はなかった。マニキュアもジェルネイルも、水分を全然通さなかったら爪の下にたまって、爪が柔らかくなってしまうでしょう」


甘皮の自己流ケアに注意

―ネイルケアで気をつけるべき点は?

「知識のない方が甘皮を切り過ぎたり、甘皮を後爪郭の方へ押し過ぎると、爪の表面がガタガタになることもあるので、注意が必要です。指や爪のマッサージも痛いほどやってはダメ。気持ちいいと感じる程度に押したり、さすったりするのはいいと思いますよ」


―年齢とともに爪は衰えますか。

「爪は加齢により伸長速度が少し遅くなることと縦じわが少し増えるくらいですね。透明度、厚みなどには変化はありません。とくに悪いことはないですが、本人は気になるんじゃないですか。ネイルカラー(ポリッシュ)を塗ることで解決するかもしれませんね」

インタビュー

相川藍

(あいかわ あい・言葉家(コトバカ)、コピーライター、書評家。)

東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、広告制作会社、化粧品メーカーのコピーライターを経て独立。国内および外資系化粧品ブランドのコピー等を広く手掛ける。

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