＜アセトンの引火のしくみ＞
アセトンは、液体自体に直接引火するのではなく、発生する蒸気に引火します。このため、アセトンを取扱中、思わぬ場所で引火し、火災になる場合があります。ネイリストが取り扱う他の溶剤にも引火点が低いものがあります。常に空気を循環させ、換気を行い「蒸気を滞留させないこと」がポイントです。
～各種溶剤の引火点～
エタノール13℃ 酢酸ブチル22℃ イソプロパノール11.7℃
酢酸エチル-2℃ アセトン-20℃ メチルエチルケトン-9℃
引火点とは液体が蒸発し空気と混ざり始める温度です。混ざった混合気体にマッチや静電気などを近づけると液体に直接触れていなくても引火します。
ネイルリムーバーやポリッシュには引火性の高い物質が含まれていることを知っていましたか？
アセトンを保管している場所は、直射日光の当たらない通風、換気の良い場所ですか？
アセトン等引火性溶剤の容器の転倒防止はしていますか？地震などによる収納棚の転倒・落下により容器が破損し、衝撃の火花等でアセトンの蒸気に着火する可能性があります。容器が落下しないよう、また、収納棚が転倒しないようしっかりと固定しましょう。
アセトンを使用する際は、周囲に火気や火花を発する機械器具等がない安全な場所で行っていますか？
人工爪をオフする際に、アセトンに直接、指先を浸すような使用法をしていませんか？いわゆる“ドブ浸け”は絶対にやめましょう。
溶剤を使用していないときは容器を密栓していますか？
揮発性溶剤を含んだコットンを捨てる際は、ビニール袋に入れて口をしばる、もしくはふた付きのゴミ箱に入れる習慣を徹底していますか？
サーキュレーターなどを併用した効率のよい換気を定期的におこなっていますか？
引火性溶剤を過剰に保管していませんか？アセトンやエタノール、酢酸エチル・メチルエチルケトン・メタクリル酸エチル等の溶剤は「第4類危険物」として、消防法・市区町村の火災予防条例で保管数量の上限が定められています。
ネイルサロンに消火器を用意していますか？
非常用出口を確保していますか？ 避難経路に物をおいていませんか？
→ 引火性溶剤を使用する場合は、粉末消火器を準備するようにしましょう万一の事態に備え、消火・避難計画を立て、スタッフと共有しましょう。
