2014年の東京ネイルエキスポでプロ部門総合グランドチャンピオン、そして2016年の世界ネイリスト選手権で2位に輝いた太田直美さんによる、秋期JNEC検定1級直前の完全攻略ガイドと題して、受験対策はもちろん、教える側の視点からもレクチャーのポイントをデモンストレーションを交えながら解説いたします。
デモンストレーション内容
・試験を楽にするための仕込み方法とネイルケア
・均一なフォルムに仕上げるためのアプリケーションのポイント
・合否の決め手となる、美しく輝かせるためのファイリングから仕上げ
・試験時間内に収めるための時短アートの方法
事前の仕込みがしっかりしていれば試験も楽に取り組める事。教え方も含めて細かく解説いたします。不安な気持ちを自信に変えるのは、ちゃんとした知識を得て練習することです。
出 演:太田直美さん(JNA常任本部認定講師・マスターエデュケーター)
ナビゲーター:仲宗根幸子さん
第70弾のスーパーライブは、検定対策で定評のある太田直美さんが登場。検定直前のスーパーライブとあって、受験を予定している方や受験生に指導する講師などの参加が多く参加していました。今回は検定の課題である、チップオーバーレイとスカルプチュアに重点を置いてデモンストレーションしてくれました。
まず、イクステンションの前にネイルケアの仕込みから。普段のネイルケアで、キューティクルの輪郭をしっかり作っておくことにより、試験本番の作業がスムーズに行き、出来栄えも違ってくるそうです。キューティクルラインは、ケアをしないで放置しておくとどんどん輪郭がぼやけてくるので、そのためにハンドモデルには最低でも2-3週間間隔でネイルケアをし、キューティクルのコーナーを作っておく必要があるそうです。また、サイドウォールに角質があると、フォームがしっかり装着できないので、練習の前には必ずキューティクルクリーンをして、角質を除去しておく必要もあります。
チップオーバーレイに使用するネイルチップは事前の仕込みが可能なので、あらかじめ仕込みをしておきますが、市販のネイルチップの場合、コンタクトゾーンが深くなっていることがあり、ネイルベッドが狭く見えてしまうので、見栄えを良くするために、コンタクトゾーンを少し削っておきます。また、コンタクトゾーンのチップの厚みを削っておけば、装着したときの段差も出にくくなります。ネイルチップは貼り損じる場合もあるので、予備も用意した方がいいと話していました。
ネイルチップとフォームは、キューティクルの高さとフリーエッジの先端の高さを揃えるために、それぞれ角度を調整して装着します。このとき、フォームは爪の下側に付けるのに対して、ネイルチップは爪の上に装着するので、ネイルチップはフォームより若干下げ気味に装着すると、最終的にフリーエッジの先端が、同じ到達点になると太田さんは説明していました。
アプリケーションでは、太田さんはチップオーバーレイもスカルプチュアも、先端はナチュラル、ネイルベッドはクリアのミクスチュアで制作。最初にフリーエッジ部分の厚みを作ることで、ネイルベッドの厚みをその厚みに合わせて作れるからで、均一な作品作りのコツが垣間見えました。一見難しそうに思えますが、むしろナチュラルのみで作ると厚みがわからなくなるので、かえって難しいそうです。また、アプリケーションで理想に近い形にしておけば、ファイルの手間も減るため、時短にも繋がります。
今回太田さんは、チップオーバーレイとスカルプチュアを交互に作っていましたが、これは、試験中の「時短」のため。ミクスチュアの硬化持ちの間などに、他の指のフォーム掛けをしたり、ファイルでアウトラインを取るなど、少しでも他の作業できるようにするためです。特に、チップオーバーレイのフリーエッジにはミクスチュアを薄くのせるため、硬化が遅くなるので、その間にできることは進めておきたいもの。さらに普段の練習から、いろいろな状況を想定して、その状況に合わせて臨機応変に対応できるようにしておくことが時短につながるとも言っていました。
練習では、タイムトライアルが有効で、タイムトライアルをすることで、いかに効率よく作業できるか、練習の仕方や考え方が変わるそうです。「早く終わらせるのではなく、時間を有効に使い切るようにするための、タイムトライアルをしてみてほしい」と太田さんは語っていました。
次回の東京ネイルエキスポでは、再び世界選手権に出場する太田さん。フレンチスカルプチュア10本を90分で完成させるという過酷な競技ですが「考えていたらできないので、体に流れを覚え込ませるように練習する」と語っていました。
次回、第71弾スーパーライブは、東京ネイルエキスポのメインステージで開催! 事前予約不要で、聴講料無料で参加できます!! デモンストレーションしてくれるのは、先頃、アジアネイルフェスティバルでチャンピオンに輝いた日下部裕子さんと松岡有紀さん。直近のチャンピオンの二人が披露してくれる必勝のデモンストレーションは見逃せませんね! 次回も多数のご参加をお待ちしております。